退屈しのぎの好奇心

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第1章~ワイシャツの中身~

退屈と言えば、学校も同じ様に退屈だ。

将来なんの役に立つか明確にされない45分の授業の中で、真面目にノートを取る日もあれば、スマホを弄ったり、居眠りをして過ごすこともある。

今日は眠気が来ないからスマホを弄って退屈をしのいでいた。


「山田君」


不意に控えめな声で自分の苗字を呼ばれ、振り向くと隣の席に座る女子が上目がちに此方の様子を伺っていた。

彼女は男子の間で下と評されたルックスで、細い目と横に広がった低い鼻の形じゃなければ普通レベルになれると言われていた。


「何?」

「あの、教科書忘れちゃって…見せてもらえるかな?」

「ああ、いいよ」


見開きにした教科書を彼女の机との境目に置くと会釈され、俺は再びスマホを弄るふりして彼女の顔面を思い浮かべた。

こいつもあいつと同じように2人きりになれば話すことがなくて退屈な時間になる。

そしたら、あいつにするのと同じようにセックスで退屈をしのぐことになるんだろう。


「じゃ、5番の問題は……南さんに解いてもらおうかな」

「ぇえ~」


教師に名指しされ頬に両手を当てて身体をくねらせた南は端正な顔立ちで男子から外見の評価が高い。

ぶりっこな性格に賛否両論あるが、可愛い子がやっているのだから俺は許せた。

でも南の魅力は顔だけじゃない。

背伸びして黒板に数字の羅列を書いていく南の後ろ姿は綺麗に丸みの浮き出た短いスカートがエロくてそそる。

ああいう女子と2人きりになれたら退屈以前に、ヤるためのあらゆる手段を考えて迫るだろう。


動機が違うんだよな。


南から視線を慧に移すと、あいつはペンを握り真面目にノートを取っているように見せかけて、南の尻に視線を送っていた。


わかるよ慧、スカートの中が気になるんだろ?

あんなに綺麗な曲線を描いていたら目を奪われるよな。

俺は南の尻を想像して、その割れ目をこじ開けた時の中身まで妄想して興奮させられたこともあるくらいだ。


ふーっと深くため息をついて背凭れに寄り掛かると、椅子の前脚が浮き上がった。

目線が傾いても南のスカートの中が見えるはずもなく、それでも無意識に追ってしまう。

チョークが黒板に擦りつけられるたびスカートは揺れる。


俺は安堵していた。

慧も俺と同じように、南のスカートが突然捲れる夢を抱いているようだったから。