リバーシ

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結局、最後はヒロトにイかされちゃった訳だけど、それでもヒロトの腹部に散った尿を見たら勝ち誇ったような気分だった。


「おい……」

「ふぇ?」


声を掛けられて振り返ると、ものすごい形相で睨みつけてくるヒロトの顔が。


「これ外せ」


乱暴に手と足を動かして鎖が激しく揺れ波を打った。

今までプレイに夢中になって忘れてたけどこの人すごい怒ってる!怖い!


「ヒロトも今日気持ち良かったでしょぉ~?」

「あ?」


いつもの様にぶりっぶりの猫撫で声でヒロトに擦り寄ってみたけどご機嫌ななめ。

これは相当怒ってる、手錠を外したらなにされるかわからないじゃないか。


「外さないもん、私に調教されてヒロトがドMになるまで!」

「はぁ?!そんなんなるかよ、いいから外せ!今外さねえともっと酷い目に合わせるぞ!」

「……ッ、うう~、怖い事しないでね、絶対だよ?」

「しねえよ、早く外せ」


渋々と手錠の鍵を外し、その後足枷も外してヒロトは自由になった両手と両足を交互に見つめた。

何もしてこないうちに逃げよう。

そう思った私はそろっとベッドから足を下ろし、その場から離れようと立ち上がった。


「おい!菜子!」

「ひぇッ?!」


声を掛けられたから慌てて駆け出した。

取り合えず怒りが鎮まるまでトイレに隠れようと思ったのに、腕を掴まれてしまい、私はヒロトの腕の中にすっぽり収まった。

――ただ、優しく抱きしめられていた。


「ばーか、なんもしないって言っただろ」

「ヒロト、怒ってないの?」

「襲いたい時はしてもいいから、お前に触れられるように今度からは手錠とかは止めてくれ」

「……ヒロト」


温かい腕の中で思わず顔が熱くなった。

ヒロトは私の頬にそっと優しくキスして「今日は、サンキュ」とだけ呟いた。

……なんだ、なんだかんだ言ってヒロト、気持ち良かったんだ!

そう思ったら嬉しくなってヒロトの腕をぎゅっと抱きしめた。


「次は玩具とか使わなくても気持ち良くするからね、大好きだよッ」

「……ああ、これからは容赦なくお前に玩具使ってやるよ」

「へ?!」


低い声で囁かれた言葉に慌てて振り返ると、ヒロトは意地の悪い笑みを浮かべていた。


END